株式会社土屋ホーム、スキー部選手兼任監督。19歳の初出場以来、史上最多となる計8回の冬季オリンピックに出場。冬季オリンピックスキージャンプ最年長メダリストなど多くのギネス世界記録をもつ。
1999年エベレストの登頂に成功し、7大陸最高峰世界最年少登頂記録を25歳で樹立。
エベレストや富士山での清掃登山やネパールの村々を支援するなど、幅広い社会貢献活動を行っている。
名古屋ウィメンズマラソン2013で3時間44分56秒を記録してサブ4を達成するなどさまざまなランニング大会に出場。二児の母であり、食育インストラクターなどの資格を取得し食育活動も行う。
安田さん着用衣装/ブルゾン¥9,350、タンクトップ¥7,590、パンツ¥8,250(すべてヘレイアム/アダス
トリア)
ピアス¥52,800、左手人差し指リング¥40,700、右手ピンキーリング¥34,100(すべてアサミフジカワ)
アダストリア カスタマーサービス0120-601-162 アサミフジカワ 03-6884-1372
これまで多くのフルマラソンにチャレンジしてきた安田美沙子さんが、スキージャンプ界のレジェンド、葛西紀明さん、そして世界の名峰に挑み続けるアルピニストの野口健さんに、年齢を重ねても活躍できる秘訣を聞きだします。エネルギーと情熱を燃やし続け、高い目標へと向かうためはどんな考え方と取り組みが必要なのでしょうか?
安田 お2人は今も第一線で活躍されていますが、年齢を重ねて身体の変化は感じますか?
葛西 身体も心も10代の気持ちでいますよ。関節の部分で少し弱くなったかなと思うことはたまにありますが…
野口 関節は確かに感じますね。私は重いザックを背負って山を登りますが、登りより下りで膝に負担がくるんです。またヒマラヤ登山は長期戦ですが、以前は3週間で登れていた山が1カ月かかったりするようになりました。それは登るスピードだけでなく、途中の休憩で以前は3日で体力を回復できていたところが5日必要になることも理由です。登山はスピードを競うものではありませんが、私は少し体力面で年齢を感じます。
葛西 その意味では私も似たような点で感じることはありますね。スキージャンプは体重が軽ければ軽いほど、有利と言われていて、試合前は減量をするのですが、40歳を過ぎてから体重が落ちづらくなりました。
安田 普段の食事ではどんな点に気をつけていますか?
葛西 五大栄養素をバランスよく取ることを心がけています。若い頃は管理栄養士や調理師をつけていましたが、今は自分で勉強し、計算しながら食べています。お酒もカロリーの少ないワインを選ぶようにしています。
野口 私は普段は野菜を中心にした和食が中心で、胃が疲れないものが多いです。登山の1、2週間前からコンディションを整えるために準備しても、内臓に蓄積されたダメージはなかなか抜けないので、普段から負担をかけないようにしています。僕もお酒は好きで、やはり赤ワインが多いですね。それは身体が温まるからなんです。同じ理由で黒糖焼酎や黒ビールなど、色の濃い原材料のお酒を飲むようにしています。
安田 スキージャンプと登山で特性の違いもあると思いますが、それぞれエネルギーの活用についてはどのような考えで実践していますか?
葛西 試合に向けて減量している間も、サプリメントなどで脂質は取っています。やせるために本当は取りたくないのですが、脂質が足りないと体調を崩すんです。やせていきながらエネルギー源を取っていくというやり方は若い頃には考えもしなかったことですが、最近、やり始めて、自分なりの方法で確立できています。それにエネルギー面で必要というだけでなく、私たちの競技は冬のスポーツなので体内で燃焼させる脂質がないと、試合でも寒くてパフォーマンスも上がらないんです。
野口 私はヒマラヤに行く前に脂質を多めに取って体重を5、6キロ増やしていきます。エベレスト登山では登ったり下りたりを繰り返し、高度順化しながら1カ月ほどかけて登頂を目指しますが、それでも6000mを過ぎると必ず高山病になります。そうなると吐き気と頭痛で食事がなかなかのどを通らないのです。その間、足りない分は体内に蓄えたエネルギーを使うことになります。過去に登頂して帰ってきた時点で、行く前より14キロ痩せていたことがありますよ。
安田 すごいですね。マラソンランナーでもカーボローディングをする方がいらっしゃいますが、その何倍もエネルギーを蓄えるということですね。
野口 登山ではエネルギーの重要性は本当に感じます。寒いと脂質が欲しくなるので、海外の登山家はサラミをむしゃむしゃ食べたり、バターを大量にパンに塗って食べたりしています。日本人が真似するとお腹を壊しますので、事前になるべく蓄えていくようにしています。
安田 お2人はコンディショニングとパフォーマンンス向上のためにMCTも摂取しているとうかがっています。どのように生活の中に取り入れていますか?
葛西 僕は以前から取り入れていて、身体の調子がいいことを実感しています。試合前はかなりきついトレーニングもしますが、MCTのおかげでかなり楽にこなせるようになりました。特に減量中はサラダが中心の食事になるのですが、MCTオイルをかけて食べることで、体力を落とさず、長く動ける身体になっているなと感じます。
野口 私は実はまだ使い始めたばかりなんです。これからヒマラヤに行く予定があるので、そこに向け、脂質代謝しやすい身体に変えている最中です。MCTオイルを使っているのですが、食事に取り入れる前は胃もたれするかなと思っていましたが、サラッとしていてすごく身体に馴染む感じがあります。味も損なわないので、なんにでもかけられて重宝していますよ。
安田 どんな料理にも合わせられるし、味の邪魔をしないのがいいですよね。私はコーヒーにもMCTを入れて飲んでいますし、フルーツにかけてもいいですよ。声を使う仕事をしているので、のどが潤う感じがいいなと思っています。
葛西 安田さんはランナーとして、MCTを摂ることで身体の変化はありましたか?
安田 代謝が上がり、脂質が燃焼している感じはあります。もともと冷え性で、出産も経験していますが、身体がポカポカしているのが分かりますよ。
野口 私はこれからヒマラヤに行くのでMCTがどんな風に効果があるか試してきますよ。脂質の代謝が進めば、エネルギーが効率よく使えてバテづらくなるので、最後まで元気に登れるんじゃないかなと期待しています。そう考えると今から楽しみですね。
安田 きっと効果が実感できると思いますよ。MCTを摂取しているとフルマラソンの後半、30キロを過ぎてからエネルギー切れを起こしにくくなるという声もランナーから多く出ているんです。お2人は走ったりはしないのですか?
葛西 だいたい1か月60キロから70キロくらいですが、アプリを使って走行距離を把握しながら走っています。一番の目的は減量なのでペースはゆっくりですが、持久力向上も狙っていますし、メンタルトレーニングも兼ねています。特に試合に向けて”絶対に勝つぞ“と気持ちを上げるために走っているのですが、脂質の燃焼でエネルギーが生み出されるだけでなく、「まだまだ若い選手たちには負けないぞ!」って心も燃えてくる感じが快感なんです。それもMCTの効果かな(笑)
野口 僕は残念ながら走るのが苦手なんです。でもトレーニングとして1日に15時間縦走登山をしたり、普段から10時間以上歩いたりしています。葛西さんがおっしゃる通り、エネルギーを燃やすことと同時に、心を燃やし続けるスタミナも重要ですよね。ランニングも同じかもしれませんが、山を登るという行為は単調な動きの繰り返しなので「なぜ、こんなに苦しい思いをしてまで自分は山を登っているんだろう」と疑問を感じ、やめたくなってしまうことがあるんです。ただそこはあえて何も考えずに、ひたすら歩き続けられる持久力は、エネルギーを燃焼させることとも無関係ではないと思います。
安田 分かります。私もフルマラソンを走っていて、まだ体力にも筋力にも余裕があるのに、なぜか歩きたくなってしまう時があるんですよね。
野口 そこでしっかり頑張れるかどうか。そのためには目標に向かう熱い気持ちを持つことも重要ですし、クールな判断も必要です。葛西さんも熱い情熱に加え、身体のケアやコンディショニングのためにち密な計算をし、有効な手段の選択をしているはずです。登山も同じで、熱い気持ちだけだと、登頂できません。
葛西 そうでしょうね。今の時代、身体をケアしたり、身体の機能を補助してくれるサプリメントがあります。年齢を重ねてもなお、進化していくためにはそうしたものをうまく使っていくべきです。目標に向かって熱い気持ちを維持していくためにはそこがポイントかなと思いますし、MCTは僕にとって重要な役目を果たしてくれています。
安田 ここまでお話を聞いていると、お2人の元気さに圧倒されますが、年齢を重ねてもパフォーマンスを向上させていく秘訣は何でしょう?
葛西 「勝ちたい!」という気持ちと自分が進化するためになんにでも挑戦する姿勢が重要だと思います。それを支えるために身体をケアする食事やサプリメントをうまく利用していくことが大切ですね。
野口 情熱も重要ですが、加えて飽きないように変化を求めていくことも必要だと思いますね。私もヒマラヤには50回以上行っていたので、アフリカの山にも行くようになりました。また登るだけでなく、途中で写真を撮ることでまた違った景色が見えてきました。以前はテントを立てたら寝るだけでしたが、エベレストでは夕方の空や景色が本当に美しく、新たな発見がありました。見方を変えたり、舞台を変えたりして、自分が飽きないようにしていくことも大切なのだと思います。
安田 私もランナーとして走っていましたが、出産などでブランクがあっただけでなく、生活スタイルも変わり、今は練習時間もとれないのですが、もう一度、走ろうっていう気持ちはずっと持ち続けています。40歳になってようやく自分の身体が分かってきたような気がするんです。これからも自分の身体に向き合って、内面から美しくなりたいと思っています。
野口 舞台を変えるという意味で言うといいところがありますよ。エベレストマラソンというのがあって、ベースキャンプのある標高5300m付近からスタートして、3400mまで下りて戻ってくるコースなんです。日本の方も参加しているようですが、安田さん、参加してみてはいかがですか?今度ご案内しますよ。
安田 そういうお話を聞くと心が燃えてきて、違う世界を見たい、走りたいって思ってしまいますね。では、最後に、40代、50代以上の方に向けて、これからもパフォーマンスをあげていくにあたってのメッセージをお願いします。
葛西 今は健康維持やパフォーマンス向上を助ける商品が出ています。若い頃は必要ないかなと思っていましたが、この年齢になってその価値が分かりますし、MCTに出会えてよかったと心から思います。僕もこの先どこまでできるか分かりませんが、まだまだ競技でいいパフォーマンスを発揮していくつもりです。一緒にチャレンジしましょう!
野口 若い頃はがむしゃらに頑張ってきたことでも、年齢を重ねると経験が蓄積され、自分の中でいろいろなものができあがってきますし、気持ちの余裕も広がりも出てきます。40代、50代からの挑戦は楽しいですよ。私も今から60代台を楽しみにしています。そのためにも身体の健康が大切。身体が動かなくなると、血液の循環も悪くなるので、どんどんエネルギーを燃やしていきましょう。
安田 利用できるものはどんどん利用していくべきかなと私も思います。女性の皆さんもうまく身体のケアとアシストをして、元気に挑戦を続ける最高に幸せな人生を送って欲しいと思いますし、私もそんな女性を目指します。
野口 そのためにはエベレストマラソン挑戦ですよ!
安田 子どもが大きくなったらぜひチャレンジしたいですね!今日はどうもありがとうございました。